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高齢者、持病のある人は警戒を
季節性インフルエンザ

 寒くなると、何かと話題になるインフルエンザ。「鳥インフルエンザ変異の強毒性インフルエンザの脅威」などが取りざたされる一方で、毎年流行を繰り返す季節性インフルエンザへの警戒も緩めることはできない。特に高齢者や持病のある人は要注意だ。日本臨床内科医会のインフルエンザ研究班リサーチ・ディレクターの池松秀之医師に注意点を聞いた。

ウイルスが消えても危険

 「普通の季節性のインフルエンザはそんなに恐ろしい病気ではない。多くの場合、健康な人であれば感染・発病しても自然に治る病気だ。ただ、問題はその後で肺炎を合併したり、ぜんそくなどの慢性気管支炎や糖尿病などの持病を持っていたりする場合は、症状が悪化するような危険がある」と池松医師は言う。

 特に高齢者は、インフルエンザウイルスが体内から消えてからも、免疫が低下したために細菌に感染して起きる二次性の細菌性肺炎の危険がある。この病気は死に至る事例も報告されている。また高齢者が重症化して入院した場合、回復しても体力や活動力の低下から介護が必要になったり、寝たきりになったりする可能性もある。この観点からも、早期治療が重要になってくる。

48時間以内の治療勧める

 確率的には低いが、小児は脳症が心配だ。特に乳幼児では、発症早期から非常に重症化して脳障害を引き起こすこともある。池松医師は「命を失う場合もあれば、助かっても後遺症を残す場合がある」と注意を喚起する。

 その上で池松医師は「早期治療により、重症化を防ぐ可能性を高めることができる。発症からどれくらいまでに治療すればいいか、はっきりした目安はないが、病気で苦しむ期間を減らす、他の人への感染を防ぐ、そして合併症を減らす可能性が高いという意味では、発病後48時間以内の治療が勧められる」と語る。

 ただ、早期に治療を始めたからといって安心は禁物だ。高齢者は、抗インフルエンザ薬による治療によって熱が下がった場合はもちろん、最初からインフルエンザの特徴とされる高熱が出なかった場合でも、治療開始後48時間経過した後、元気がなく、ぐったりした状態がまだ続いている場合は肺炎の合併などへの要注意だ。

 治療後もはっきりした症状の改善がない場合や症状が悪化している場合は、再度医療機関を受診することを考えたい。乳幼児も同様で、ぐったりした状態が続いている場合などは早めの受診した方がよい。

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12/12 更新
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